映画配給会社で働く
映画配給会社で働くためには、映画配給の仕組みを知っておくとよい。一般的に映画配給での仕事は3種類に大別される。1つめの仕事は、外国映画を日本国内で上映できるよう、その上映権利を買い付けること。
2つめの仕事は、買い付けた外国映画を一般公開するときに上映する映画館を確保すること。そして3つめは、買い付けたその外国映画が日本国内でヒットするように宣伝広告する仕事。
大手の映画配給会社では、こうした業務を効率的に分業化しており、宣伝広告業務を外注にしたりするが、小さな配給会社では少ない人材で全工程を踏まねばならず、スピード的にも不利な一面がある。
しかし、逆に大ヒットを飛ばすような映画を世に送り出すことができれば、カンヌ映画祭やベニス映画祭などの華やかな式典に参加することも可能である。
また映画配給会社のスタッフとして、こうした業務をこなすために、特別な専門知識や資格は必要ではなく、日本人好みの映画を見極める眼力と語学力があって、何よりも映画が大好きな人なら誰でも就くことが可能である点も魅力である
映画の予告編を制作する仕事
映画の予告編を制作する仕事は、わずか1分30秒という短い制限時間内に、映画の見どころを確実に集約して、観客に「観たい!」と思わせるが目的である。
かつて映画の予告編は、映画会社が自ら制作していたが、最近では映画予告編の制作会社が専門的に制作している。
また映画の予告編制作会社では、日本映画のみならず外国映画の予告編を制作することも多い。ただし、日本映画の場合は予告編制作会社の制作担当者が使用するカットなどを選ぶ自由もあるが、外国映画の場合は使用できるカットに制約があることも伝えられている。
映画予告編の制作業務は、まず映画配給会社とどのような内容の予告編を制作するかといったミーティングからスタートする。
その後、本編を収録したVTRから映画の見どころやクライマックスシーンを抽出し、それにマッチしたBGMやナレーションを付与して予告編として完成させる。